アルパとは?

パラグアイのアルパ


♪アルパとは?
中南米で弾かれる、クラシックハープに似た民族楽器です。
ラテンハープ、インディアンハープとも呼ばれています。

「アルパ arpa」とはスペイン語で「ハープ」のこと。
アルゼンチンで現地の人に「arpaを習っている」と言っても「クラシックの?」と聞き返されたことがありました。
なのでもしかしたらスペイン語圏の方々が使う「arpa」という言葉と、日本人が使う「アルパ」という言葉の意味は少し違うかもしれません。

弾かれている範囲は、南はアルゼンチンから北はメキシコまで。
パラグアイのアルパ、ペルーのアルパ、ベネズエラのアルパ、メキシコのアルパなど、アルパの中にも種類があります。
各アルパごとに形や弦が違うので、音も違います。

日本では特にパラグアイのアルパが有名ですので、
アルパ=パラグアイのアルパと考えている方が殆どだと思います。
(写真はパラグアイのアルパ)

♪楽器の特徴
弦は私の持っているアルパで37本(約5オクターブ)。
これよりも少ない場合もあります。
赤の弦がファの音、青の弦がの音です。他は白色。
ペダルは無く、シの音だけがフラットになっています。
(なのでアルパの曲は殆どヘ長調Fmajorかニ短調dminorです)

重さは約7kgで、女性でも持ち運ぶことができます。
乗用車にも電車にも乗せられます。
最近は副都心線に乗せました。さすがに一番前か一番後ろですが…

♪奏法
爪で弾きます。よって、音が透明です。
アルパで弾く多くの曲が右手でメロディー(旋律)、左手で伴奏リズムを刻んでいます。
普通、小指は使いません。また、楽譜は無いので耳で覚えます。

基本的に半音(フラット♭、シャープ♯)は出ません。
楽譜が無いことに重ねて半音操作が無いからこそ、演奏しやすく、ここまで多くの方に普及したのではないかと私は考えています。

あくまで民族音楽を奏でる民族楽器ですので半音を出す必要は無かったのですが、最近はその魅力的な音ゆえに様々なジャンルの音楽を奏でることが求められ、半音を操作することが昔よりも必要とされるようになりました。

♪半音の操作
半音操作法も段々と開発されています。
一番簡単な方法は、左手の指で弦の下部の付け根をコマに押し付け、右手でその弦をはじく方法です。一時的に半音上げることが出来ます。ただし強い力が必要で痛かったり、左手がふさがってしまって音が寂しくなったりするので、あくまで「一時的」に半音を登場させるためでした。

そこで考案されたのが「ジャベ」という器具です。ジャベはスペイン語で「鍵」という意味の金属製の器具で、左手にはめて今度は弦の上部をジャベで押さえ、右手でその弦をはじいて半音を出します。前述の方法よりも美しく半音が出る上、左手が「復帰」する時間が速いため、多くの奏者が使うようになりました。

更に半音操作を極めたのが本体上部に半音操作レバー(シャープレバー)がついたアルパです。このアルパだと、レバーを変えれば左手が塞がらずに半音を保つことが出来るのです!従ってヘ長調・ニ短調以外の曲や途中で転調する曲も気軽に弾けるようになりました。しかしここまで来ると、もはやクラシックハープと変わらなくなってきたような気もしますね。(クラシックハープはペダルを足で踏んで半音を操作します)

ちなみに私はジャベもシャープレバーがついたアルパも持っていません。たまに半音が弾きたくなってもどかしくなります。

Wikipediaでアルパを調べる

☆有名な曲
Cascada(滝)
Pajaro Campana(鐘つき鳥)
Humahuaquen~o(花祭り)
Tren lechero(牛乳列車)
El condor pasa(コンドルは飛んでいく)
Moliend cafe(コーヒールンバ) など…



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